同級生二次創作SS「螺鈿細工の月−第三章−」 ◇ 第三話-二人の行方- ◇ 「まだ仕事中だったんだがな」 「申し訳ありません、相原社長」 山部は早田に命じられた通り、まだ仕事中だった相原剛三───健二の父親を向かえに、相原建設に訪れていた。 社員達の手前、山部や早田、それに黒川は以前から取引先の人間だという事になっている。 今日も山部は普通に受付に現れて、剛三への面会を求めたのだ。 「それで、いったい何の用なんだ? 黒川君は出張中だと聞いているが」 「今日は黒川の用件ではございません」 「ほう?」 黒川とは女の斡旋とは別に、仕事上の取り引きも行っている。もちろんそれは表だって言えるような仕事ではなく、剛三の仕事柄よくある裏の仕事だ。 最初はそれに関する事だと思い山部を執務室へと通した剛三だったが、その様子が普段とはやや違う事にようやく気が付いた。 「社長、以前に仰られてましたよね? 仕込みをしてみたいと」 「……」 山部の口にした「仕込み」が何を意味しているのか、剛三の表情が物語っていた。 口元を好色な笑みに歪め、それまでの鷹揚な態度が一変する。 「やらせてくれるのかね?」 「ええ。今回は社長にもお手伝い願おうかと思いまして」 「ほうほう、この私にか……しかし、今日はまだ仕事がな」 「はい。一応、社長のお気に入りも用意してありますので、是非……」 足元を見られたくないと思ったのか、態度とは裏腹に即答を躊躇う剛三。しかし山部の最後のそのひと言で、剛三はあっさりと首肯した。 早田や山部を通して、黒川からはもう何人も女を提供させている。その中でも特に剛三の気に入った少女がいたのだが、やはり人気があるのか思うように呼べずにいたのだ。 「まあ、君達の頼みなら仕方ないな」 「それでは早速」 「うむ」 剛三は内線で秘書に外出を告げると、足取りも軽く山部と共に会社を後にした。 山部は剛三の先に立ち、用意してあった黒塗りのセダンの後部扉を開く。 「ありがとう」 そう言って剛三が車内へと脚を踏み入れると、そこには既に何者かの姿があった。 窓は全てスモーク貼りで車内は暗く、それが誰なのか分かったのは完全に車内へと乗り込み、山部が扉を閉めた後のことだった。 「おお、君か」 剛三の声がやや弾んでいる。 それもそのはず、車内にて剛三を待っていたのは彼のお気に入りである、田中美沙という名の少女だった。 「ご無沙汰しております、社長」 よく躾けられた子女のように、穏やかな笑みを浮かべて挨拶をする美沙。学校での活発な様子を知る者が見れば、その違いに目を疑っただろう。 美沙は特徴的なポニーテールを揺らしながら頭を下げ、剛三へと艶やかな視線を向けた。 そして山部が運転席へと滑り込むと、剛三は相好を崩して話しかけた。 「なかなか気が利くじゃないか、君も」 「ありがとうございます。少し街を走りますので、お楽しみ下さい」 「そうかそうか」 つまり暫くの間、この車は移動するホテルになるという訳だ。 剛三は喜色満面で美沙の体を引き寄せると、車が走り出すのを待たずに美沙の唇へとむしゃぶりついた。 (好色なオッサンだな……ま、人のことは言えないか) 山部は後部座席との間にカーテンを引くと、静かにセダンを発車させた。 剛三は黒塗りのセダンの後部座席で、美沙にフェラチオ奉仕をさせながら自分も美沙の秘所を弄んでいた。 学校帰りなのか、美沙は先負学園の制服姿のままで、短めのスカートの裾からは引き締まった脚がスラリと伸びている。 そして脚を開いて座った剛三の股間へと、体を横にするようにして顔を埋めていた。 「ん、んっ……ちゅ、ちゅぅ……れろれろ……んちゅ……ちゅぱ……」 微かな車の振動を感じながら、美沙はポニーテールの髪を揺らしつつ剛三の男性器に舌を這わせる。 根元からしっかりと裏筋を舐め上げ、広がった亀頭も円を描くように舐めていく。そしてたっぷりと唾液で濡らしてから、おもむろに先端から咥えていくのだ。 剛三が以前に味わった時よりも、明らかに美沙の口技は上達している。その間に何があったのかを想像すると、剛三は興奮を抑える事ができなかった。 「いやらしい娘だな、蕩けそうな舌使いじゃないか」 「んちゅ……ちゅぱ……相原社長に……ご奉仕する為に覚えたんです……ちゅ、ちゅ……あむ……ん……」 「よく言う」 美沙が奉仕する為の技を更に仕込まれたのは、その体の反応を見ていても明らかだ。 剛三は美沙のスカートをたくし上げるようにして、背後から下着の中へと手を潜り込ませている。もちろん、その潜り込んだ手が何をしているのかは言うまでもない。 合わさった太股の隙間から奥へと潜り込み、指先が秘唇を弄び続けている。 そこはもう充分に潤いを帯びて、剛三の指先ならず下着までをも淫らに濡らしていた。 「んっ、んっ、んっ……ぢゅるぅ……ちゅ、ちゅぱ……んちゅぅ……んんっ……」 剛三に秘所を弄ばれながらも、美沙は休む事無く奉仕を続ける。 その奉仕によって既に剛三の男性器は限界まで勃起し、先端から透明な先走りを滴らせていた。 「おおう、堪らんな……もう出そうだ」 「ちゅぱ……あふ……このまま口に出しますか? それとも……」 このまま美沙の口に射精したい衝動に駆られたが、この後の「仕込み」を考えると時間には限りがあると考えた方がいいだろう。 そう思い、剛三はもう一方の選択肢を選ぶ事にした。 だが、素直に美沙を抱きたいとは口にはしない。そこは中年らしいやり取りで、美沙を辱めてやる事も忘れない。 「お前はどうしたい? こんなに濡らしてるんだ、我慢できないだろう?」 「社長……ん……んんっ……」 剛三はその指先で美沙の膣内を掻き乱し、込み上げていた射精感を落ち着かせつつ、美沙のことも焦らしていく。 そして剛三の意図をしっかりと理解している美沙も、それに合わせるようにして媚びるような表情で剛三を見上げた。 「い、意地悪しないで……下さい……社長のが欲しいです……んくっ……」 「どこにだ?」 「ああ……お、おまんこ……おまんこです……はぅっ……!」 羞恥で頬を桜色に染めながら、美沙はハッキリとそう口にした。 活発そうな見た目を持つ美沙。そんな彼女がそういった淫らな言葉を口にする事で、男達が喜ぶことをこれまでの経験で悟っているのだ。 だが、もちろん美沙自身はそんなことを口にするのは恥ずかしくて堪らない。 それでも躊躇わずに口にできるのも、早田や山部の調教の成果と言えるだろう。 「私以外の相手にも、そうやって強請ってきたのか?」 「ああん、社長……お願いします、もう我慢できないんです……」 剛三の男性器へと頬擦りしながら、上目使いに媚びた表情を見せる美沙。 そんな仕草も含めて、男を悦ばせられるようにと早田や山部から徹底的に仕込まれ、快感という鎖で雁字搦めにされてしまっている。 舞の身代わりとして客の相手をさせられるようになってからは、一日とて休む日を与えられずセックス漬けの日々だ。 元々が気が強く、男勝りの性格をしていただけに、それが折られてしまうと実に脆いものだ。 「やれやれ、淫乱な娘の相手は疲れるな」 「社長ぉ……」 「いいだろう、挿れてやるから跨がれ」 「……はい」 剛三の許しを得ると美沙は嬉しそうに頬を赤らめ、スカートの中へと手を潜り込ませた。 そして座ったまま腰を浮かして器用に下着を降ろしていき、片脚だけを抜いて下着はもう一方の足首の辺りへ丸めておく。 他は一切脱ごうとはせず、露出しているのは短いスカートの裾から伸びる両脚くらいのものだ。 その状態で美沙は剛三を跨ぐようにして体を密着させると、剛三の男性器に手を添えながらゆっくりと腰を降ろしていった。 「……ん……んん……んふぅ……」 クチュリと微かな水音がスカートの奥から漏れ、男性器の先端に柔らかく濡れた感触が伝わってくる。 美沙が更に腰を落としていくと、その感触が輪を作るようにして拡がり、男性器を先端から飲み込んでいった。 陸上で鍛えられているからか、それとも生まれ持ってのものなのか、美沙のそこは一般的な女性の平均と比べて締め付けが強い。 美沙が腰を落としていくと、剛三の男性器はまるで手の平で握られているかのような圧迫感を感じ始めていた。 その強烈な締め付けこそ、剛三が美沙を気に入った理由のひとつだ。 「相変わらず、いい締め付けだな」 「んく……はぁ……ありがとうございます……んん……」 美沙はしっかりと根元まで剛三の男性器を受け入れると、ゆっくりと腰を上下に動かし始める。 豊富な愛液を潤滑油にしているせいか、その動きは狭い車内でも軽やかに動かせ、やがて小気味よくリズムを刻んで動き始めた。 「んっ、んっ、んっ……すごい……奥まで擦れてます……ああんっ……」 剛三の欲望を煽るかのように、その甘い声で耳元で囁きかける。 美沙の膣内の感触を堪能しながら、剛三も美沙に負けじとその耳元で囁いた。 「ワシと会わない間に、何人くらいの男に注がれたんだ?」 「それは……ご想像にお任せします……んくっ……あ、ああっ……」 適当に剛三の言葉をはぐらかす態度など、ほんの数ヶ月前までは処女だったとは信じられない程、男の気持ちの扱いに慣れた様子が覗える。 舞と黒川の行為を覗き見てしまったあの日から、美沙はそれだけ過酷な日々を過ごしてきたのだ。 想い人と結ばれた数を遥かに超える回数、仕事として身体を差し出してきた。 もちろん、教育と称しての早田や山部に抱かれた回数も含めれば、同年代の女の子とは比べ物にならない経験をしてきている。 どちらかと言うと初心だった美沙が短期間にここまで淫らに成長してしまったのも、その過酷な日々があってこそだ。 美沙はほんの数ヶ月前までの自分を思い返しながら、過酷というしかない自分の運命を心の中で嘆いた。 「どうした、他事でも考えているのか?」 「え……あっ、申し訳ありませんっ」 つい心が離れていたことを明敏に察した剛三が、咎めるような視線を向けている事に気が付いた。 美沙は慌てて激しく腰を動かそうとしたが、それを剛三の腕が押さえ込んだ。 「今度はワシが動いてやる、四つん這いになれ」 「……分りました」 不手際をしてしまった事もあるが、客である剛三の言葉には逆らえない。 剛三は後部座席で美沙を四つん這いにさせると、丈の短いスカートを大きく捲り上げ、キュッと引き締まった尻を撫で回す。 そして美沙の愛液に濡れた男性器を、秘唇へと押し当てるようにして前後に擦った。 「ほら、入れてもらう時はなんて言うんだ?」 辱める為の言葉だと分っていても、美沙はそれに答えるしかない。もちろん、そういった客への対応の仕方も、しっかりと教え込まれていた。 「お願いします、私のいやらしい穴に……社長の逞しいモノを下さい」 もう慣れてしまった事とはいえ、恥らいもなくそんな事を言えるほど、美沙の心は焼き切れていない。 背後の剛三からは見えなかったが、その表情は恥じらいに染まっていた。 一方の剛三は美沙の言葉に満足気な表情を浮かべ、押し当てていた男性器へと力を込め、一気に貫いていった。 「んんっ……はぁっ!」 剛三は狭い車内の中で、激しく美沙を突いていく。 美沙はもう余計な事は考えないようにと、前の前の快感だけに没頭していった。 「んっ、んっ、んっ……んんっ……くぅっ……んはぁっ!」 この数ヶ月の間で、一気に女として目覚めさせられてしまった美沙の身体。その身体は剛三の巧みな貫きによって、甘美な刺激を絶え間なく生み出していく。 陸上の為だけに鍛えられ、引き締まっていた身体は、性行為を受け止める為の身体へと変わりつつあるのだ。 「ああっ……すごいっ……はぁっ……あっ、ああっ……あんっ!」 「どうだ、いいだろう? どうせ他の客は年寄りばかりだろうからな」 「はいっ……社長が、社長がいちばんすごいですっ……あぁんっ、いい……気持ちいいですっ……はぁんっ!」 剛三へのリップサービスもあるだろうが、確かに他の客は剛三ほど精力的ではない。美沙の方から奉仕して、それで終わりという事も少なからずあった。 それに対して剛三は、山部によって開発された身体を充分に満たすだけの、年齢を感じさせない激しさと逞しさを感じさせた。 「嬉しいことを言ってくれるじゃないか、これからも可愛がってやるからな!」 「あ、ありがとうございますっ……んんっ、んくっ……はぅっ!」 激しく美沙を貫きながら、剛三は嬉々とした表情で美沙の背中へと覆い被さる。 そして手を伸ばして制服の上から胸を鷲掴みにすると、その中の下着ごと荒々しく揉みしだき始めた。 「くふぅっ……!」 「このまま出してやるからな、しっかりと締め付けるんだぞ!」 「はいっ……くっ……くぅっ……んんぅっ!」 剛三の腰使いは更に激しさを増し、狭い後部座席で美沙の身体が激しく前後に揺れる。 それでも、しっかりと腰を突き出して、その激しい抽送をしっかりと受け止め、勢いをそのまま快感へと変えていく。 そして剛三はそのまま最高潮へと達し、美沙の膣内でその欲望の全てを撒き散らした。 「出すぞ……!」 「はぅぅっ! あ、ああっ……んはぁぁっ!」 激しく脈打ちながら注がれる精液の熱さに、美沙もそのまま絶頂へと昇りつめていた。 「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」 「ふふ、このところ仕事で忙しかったからな、量も多いだろう」 「はい……すごいです……はぁ……」 余韻を味わっていた剛三が美沙の膣内から男性器を引き抜くと、ごぽり、という音と共に大量の精液が溢れ出した。 そして行為が終るのを待っていたかのように、車は静かにマンションの地下駐車場へと入っていく。 「社長、着きました」 「おお、そうか」 まだ呼吸を荒げている美沙に対して、剛三は既に身形を整え終えている。 股間から精液を垂れ流している美沙を後部座席に残して、剛三は車を降りて山部に案内されていく。 (舞……ごめんね……) 残された美沙は、捕らわれの身である友人を思い、静かに涙を流していた。 「こちらです」 「うむ」 剛三が案内されたのは、黒川が舞と過ごすために借りていた部屋。だが、その一方の主は部下によって拘束され、別室に捕らわれたままだ。 そして残されていた舞は、剛三の息子である健二との行為の最中だった。 「ほう」 扉を開き、飛び込んできた光景を目にした瞬間の、剛三の漏らした第一声がそれだった。 驚くでもなく、怒るでもなく、口元を僅かに歪めて陰惨な笑みを浮かべ、美しい少女を組み敷く息子を見つめた。 「なっ……!?」 「ああ、構わんから続けろ、続けろ。はははは!」 「あ、相原の小父様……」 地方の建築会社の社長らしく、息子の性行為を目の前にして、豪快に笑う剛三。 しかし、息子の健二の方は繊細な一面を持っているのか、いきなり現れた父親の姿を見て、一気に萎えてしまったようだ。 「なんだ、続けられないのか? やれやれ、情けない奴だ」 その表情や口振りだけを見れば、情けない息子を温かく見守る父親の姿に見えなくもない。だが、情欲に力強く輝くその瞳は、健二に組み敷かれた舞の肢体へと注がれていた。 その視線を感じたのか、舞が慌ててシーツを引き寄せ身体を隠す。 「まだまだ子供だと思っていたが、いやいやどうして……美味しそうに育ったものだな」 車中で美沙を相手にしたばかりだというのに、剛三は早くも欲望を滾らせている。 対照的に沈み込む息子の健二は、父親に視線を向けることすらできないでいた。 「わざわざご足労頂いて申し訳ありません、相原社長」 「おお、早田君か。話は聞いてるよ、私にも仕込みをさせてくれるんだって?」 「はい。相原社長さえご都合がよろしければ」 二人の間で交わされる言葉を、舞は不安げな表情で聞いていた。 「それでは、健二君にはここらでお引取り願って……」 「そ、そんなっ!」 早田の言葉に慌てて顔を上げた健二は、すがるような思いで父親の剛三を見つめる。 しかし、父親から返されたのは、有無を言わさない迫力を持った、自分を射抜くかのような鋭い眼光だった。 「ぅ……」 「お前は帰って勉強でもしていなさい」 「……はい」 健二にとって父親の剛三は絶対的な存在だ。後ろ髪を引かれる思いではあったが、その言葉に従わない訳にはいかない。 「相原君……」 気遣うような舞の視線から逃れるようにして、健二は脱ぎ捨ててあった服を抱えると、そのまま部屋を飛び出していった。 「山部、健二君をお送りして」 「すまんな、気を使わせたようだ」 健二の後を追うように山部がその場を離れると、残った早田と剛三の二人が、一方は冷たい視線を、一方は好色な視線を、シーツで身を隠すように縮めた舞へと注いだ。 「お前が完全に『商品』として使えるように、相原社長に可愛がってもらうことにした」 「え……」 早田の言葉に戸惑いの表情を浮かべる舞。 しかし、その言葉が何を意味しているのかは、薄々と感じ取っている。 (相原君のお父さん……小父様が私を……) 相原建設と桜木家との付き合いは古い。舞も幼い頃から剛三の事を知っていたし、健二との婚約の話が持ち上がっていたこともあって、かなり親しい付き合いをしていた。 その剛三がいま、知人としてではなく、男として目の前に立っている。 「では、準備を整えますので、社長はこちらへ」 「そうか」 「舞。お前は身体を洗ってこい」 つい先ほどまで、健二によって抱かれていたばかりだ。その膣内には、健二が注ぎ込んだものも残っていた。 それを洗い流せという事はつまり、この後で剛三の相手をするのだという事を示唆している。 薄々とは感じ取っていたものの、早田のその言葉によって、舞は全てを理解した。 「……分りました」 そして同時に、それが逆らえない命令であるのだと、疲れ切った心が受け止めた。黒川の出張を境にして始まった陵辱の日々に、舞の心と身体は限界に達しつつある。 早田の描いた計画は、既に終盤へと差し掛かっていた。 舞は疲れ切った身体を引きずるようにして、シーツを身に纏ったまま浴室へと向う。 同時刻、他の部屋では同じように、美沙が身体を洗おうとしているとも知らずに。 <続く> [ 戻る ] |